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〔まだ初々しかった頃(2)〕 ―清水義範の「半村良クロニクル」(14)

「週刊小説」という雑誌に「軍靴の響き」という小説を連載し始めた頃に会ったら、私の顔を見て笑いながらこう言った。「週刊誌連載ってのはいいぞう。1回に17枚書いて、毎週毎週10万円入ってくるんだもん」

そういうことを作家はあまり言わないものだが、私が相手だから気を許していたのだろう。そして、毎週10万円が、つい楽しくなってくる初々しい時代の半村さんだった。サラリーマンなら毎週10万円もらったら嬉しくてたまらないよね、ということを知っているからこそ、半村さんの小説の中では庶民が生き生きしているのだ。

清水義範

1947年愛知県名古屋市生まれ。中学時代からSFファンで、半村良氏の面識を得て上京する。1988年「国語入試問題必勝法」で吉川英治文学新人賞受賞。近作は「夫婦で行くイスラムの国々」や西原理恵子と共著(イラスト)の「学校よりおもしろい社会」など多数。
ファンサイトは「永遠の清水義範

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