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〔吉川英治新人賞のこと(2)〕 ―清水義範の「半村良クロニクル」(24)

半村さんは、こう言ったのだそうだ。「この子は私のところの子で、この作品はちょっと弱いので受賞させないで下さい」その話をきいて私は景山さんのところへ行き、「私はあんたに負けて落ちたんだって」と言った。景山さんは面白がり、「どうだ、くやしいだろう」とギャグを言った。その翌年に私は「国語入試問題必勝法」でその賞を取ったのだが、その選考委員会で、「清水にこの賞をやらないならおれは選考委員をおりる」とまで言って下さったのが野坂昭如先生である。半村さんは、自分の子が賞をもらうかのように、どうもどうも、と恐縮していたそうだ。

清水義範

1947年愛知県名古屋市生まれ。中学時代からSFファンで、半村良氏の面識を得て上京する。1988年「国語入試問題必勝法」で吉川英治文学新人賞受賞。近作は「夫婦で行くイスラムの国々」や西原理恵子と共著(イラスト)の「学校よりおもしろい社会」など多数。
ファンサイトは「永遠の清水義範

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