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〔「石の血脈」にびっくり〕 ―清水義範の「半村良クロニクル」(3)

2人で新宿を歩いていて、「本屋に入ろうよ」と言うのでそうした。「そろそろ出てるはずなんだけど」と新刊コーナーを見ると、「石の血脈」があった。それを買って、サインして私にくれた。自分の本を本屋で買うのが嬉しい時代の半村さんだった。「石の血脈」にはぶっとばされた。スケールのでかい大嘘を、ていねいに、引きずり込むような語り口で語ってくれる作風だった。こんなにオモシロイ話はそうないぞ、と思った。読者をワクワクさせる作家はそうはいないのだ。

清水義範

1947年愛知県名古屋市生まれ。中学時代からSFファンで、半村良氏の面識を得て上京する。1988年「国語入試問題必勝法」で吉川英治文学新人賞受賞。近作は「夫婦で行くイスラムの国々」や西原理恵子と共著(イラスト)の「学校よりおもしろい社会」など多数。
ファンサイトは「永遠の清水義範

戦国自衛隊/G.I.SAMURAI

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