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- 〔吉川英治新人賞のこと(1)〕 ―清水義範の「半村良クロニクル」(23)
〔吉川英治新人賞のこと(1)〕 ―清水義範の「半村良クロニクル」(23)
私が作家になれたことを、半村さんは喜んでくれたなあ。10年ももたもたしているのを横で見ていたからだろうね。
でも、こんなこともあった。景山民夫さんが吉川英治新人賞をとったので、私はお祝いのつもりでパーティーに出たのだ。するとそこに選考委員でもある半村さんがいて、私の顔をみるなりこう言った。「きみのは、まだ未熟ですのでいいですって、おれが取り下げちゃった」
なんと、その頃あの賞は候補者が未発表だったので知らなかったのだが、わたしの「蕎麦ときしめん」も候補だったのだ。師匠が弟子を落としちゃったのだ。この話はつづく。
清水義範の「半村良クロニクル」
- あれから8年・・・・
- 最初の印象
- 「石の血脈」にびっくり
- 影響を受けたことば
- 半村さんの粋な生き方
- 節目に読みたい物語 5冊
- めしのくい方
- 酒の飲み方
- 世の中を見る目(1)
- 世の中を見る目(2)
- ペンネームの由来
- 半文居と苺山人
- まだ初々しかった頃(1)
- まだ初々しかった頃(2)
- 直木賞のとき(1)
- 直木賞のとき(2)
- イーデス・ハンソンさん
- 直木賞のとき(3)
- 新宿のころ
- もらった手紙
- SFコンテスト落選(1)
- SFコンテスト落選(2)
- 吉川英治新人賞のこと(1)
- 吉川英治新人賞のこと(2)
- 半村さんと音楽(1)
- 半村さんと音楽(2)
- 半村さんのファッション
- 半村さんの読書
- 半村さんのコンプレックス
- 半村さんの風情