- 特集
- 〔半村さんの読書〕 ―清水義範の「半村良クロニクル」(28)
〔半村さんの風情〕 ―清水義範の「半村良クロニクル」(30)
よく散歩をする人だった。どこに住んでも一人で気ままに散歩をし、街のたたずまいや人々を見ていくのだ。職業が座業だから、高血圧気味の半村さんは、一日に少しでも歩かないと脳ミソが固まっちゃうとでもいう気分だったのだろうか。
大店の番頭のような雰囲気で、前掛けが似合う感じの人だった。なのにエスカルゴ好き。そうかと思うと、ビリヤードでも麻雀でも、実は名人に違いない、というような無頼な感じもあった。そんな時の目つきの鋭さにはヒヤリとする感じ。なのに、その目が急に人なつこく笑って、ギャグをかますことがある。そういう時はすごく可愛い。とにかく言えるのは、女性にはモテる人だったということだ。天然のチャームが半村さんにはあった。
このクロニクル、このあたりで一度うちどめとさせていただきます。
清水義範の「半村良クロニクル」
- あれから8年・・・・
- 最初の印象
- 「石の血脈」にびっくり
- 影響を受けたことば
- 半村さんの粋な生き方
- 節目に読みたい物語 5冊
- めしのくい方
- 酒の飲み方
- 世の中を見る目(1)
- 世の中を見る目(2)
- ペンネームの由来
- 半文居と苺山人
- まだ初々しかった頃(1)
- まだ初々しかった頃(2)
- 直木賞のとき(1)
- 直木賞のとき(2)
- イーデス・ハンソンさん
- 直木賞のとき(3)
- 新宿のころ
- もらった手紙
- SFコンテスト落選(1)
- SFコンテスト落選(2)
- 吉川英治新人賞のこと(1)
- 吉川英治新人賞のこと(2)
- 半村さんと音楽(1)
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- 半村さんのファッション
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